バイバイApple Photo、バイバイiCloud Photo…大変だったけど|国島丈生|note

国島 丈生
knsm.net
Published in
Aug 19, 2019

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長らく使っていたApple PhotoとiCloud Photo、ついに使うのをやめた。

理由はいくつかある。メインのスマートフォンがiPhoneからAndroidになって、Apple PhotoやiCloud Photoとの連携がすこぶる悪くなったこと。あまり利用する機会のないRAWファイルが大きな容量を食っていて、費用が結構かかっていたこと。Google Photo、Amazon Photo、Dropboxなどなど、写真保存・活用の代替クラウドサービスはいくつかあるから、ここらでそろそろAppleへの依存度を下げるべきかな、と、考えたのである。

写真の保存とバックアップは、こんなフローにすることにした。

・Google PhotoはSNSなどで写真を活用するプラットフォーム、Amazon Photoは写真のバックアップ、Dropboxは主にPC上で写真を見たり操作したりする基盤
・スマートフォンの写真はアプリ経由でGoogle Photo, Amazon Photo, Dropboxにバックアップ
・デジタルカメラの写真はPC経由でRAWもJPEGも外付けHDDとAmazon Photoにバックアップ。RAWから現像したJPEGをGoogle PhotoとDropboxに保存。フィルムからのスキャンも同じ流れ。

これなら、Apple Photoから全部ファイルをエクスポートして、PC上のフォルダに適宜分ければいいだけだし、移行は簡単…と思っていたが、甘かった。1ヶ月以上かかってしまった。

まずiCloud Photoから全データを手元(のApple Photo)にダウンロードするのが一苦労。全部で800GBほどあった上にiCloud Photoがとにかく遅い。結局、この作業だけで20日程かかったかもしれない。

さらに、Apple Photoからの書き出しがまた大変だった。やってみると、同じファイル名の画像がかなり多くて、そのまま書き出すと衝突してしまう。例えばキヤノンのデジタルカメラとiPhoneは両方ともIMG_xxxx.JPGという名前付けを使っている(xxxxは4桁の数字)。ということは、1万枚撮れば必ずファイル名の衝突が起こるし(連写を多用すればすぐに1万枚はいく)、これらのカメラを併用すればさらに衝突が起こりやすい。撮影日ごとにフォルダを分けるのは一案だけど、15年以上の写真たち、いったいいくつのフォルダになることやら…

Apple Photoのエクスポートが柔軟でないのもつらかった。Apple Photoからのエクスポートは、オリジナルをそのまま書き出す、Apple Photo上での変更(日付等も含む)を反映して再エンコードしたデータを書き出す、の2通りしかない。私がやりたかったのは、オリジナルを書き出したい、だけど日付等だけはApple Photo上での変更を反映してほしい、だったのだけど…結局、オリジナルを書き出した上で、大量の日付情報を手で直すハメになってしまった。

前に書いた Google Photoの重複登録問題 を解消する必要もあった。これも基本は手作業。

家族の白い目を気にしながら、毎晩遅くまで作業を続けること1ヶ月あまり。写真の保存活用はキレイになったし、年間1万円あまりの節約になったし(iCloudの費用が減った)、まあよかった、ということにしておこう。

Originally published at https://note.com on August 19, 2019.

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情報科学分野の大学教員。遠距離通勤の道すがら写真を撮る毎日。小さいカメラが好き。BSD/Mac/Ruby/Rails/Web/関数型言語/マークアップ言語/弦楽四重奏/ルネッサンス音楽/フェルメール/北欧デザイン/写真/組版/タイポグラフィ/浄書/中世文学/陶磁器/書